中小企業のホームページに必要な「ターゲット設定と差別化」の考え方
当社は、中小企業のお客様を中心にホームページ制作を承っています。
ホームページを制作するには、まず最初にその内容を考え、どういったホームページに仕上げるかを検討します。
その際にポイントとなるのが「ターゲット設定と差別化」という考え方になります。
お客様から選ばれるホームページの条件
中小企業がホームページを通じて営業活動を行う場合、重要になるのが「ターゲット設定と差別化」です。
①ターゲット設定
中小企業の場合、業務内容がある程度細分化されていますので、「得意な業務・やりたい仕事、苦手な業務・あまりやりたくない仕事」がはっきりとしています。
そのため、ホームページを通じて業務内容をアピールする「ターゲット=見込み顧客」を明確に設定することで、効率よく成果を上げられるようになります。
具体的には、「ある程度ターゲットを小さい範囲に絞り、そこに向けたピンポイントのアピールを行う」ということです。
例えば、あなたは板金加工会社Aの社長様だとしましょう。
小さな精密部品の加工を得意としており、専用の機材や設備もしっかりと整えてあります。
その分、大型部品の曲げ加工や製缶加工はできません。
この場合、
・精密板金加工に特化した加工会社である
・高精度の精密板金加工を行える設備がそろっている
・精密板金の経験が豊富
・過去に様々な精密板金加工の実績がある
上記のような内容をまとめてホームページにすることで、「ターゲット=精度の高い小さな部品を製造できる精密板金加工会社を探しているお客様」に効果的なアピールをすることができます。
ターゲットが「求めているものや探しているもの」を想定し、ホームページ内でその「答え」を分かりやすく紹介すれば、その後のお問い合わせや見積もり相談につながる確率は高まります。
②差別化
このターゲット設定をしっかりと行うことが、競合他社との「差別化」にもつながります。
それでは、ここに新規業務を依頼する板金加工会社を探している企業の担当者Bさんがいるとしましょう。
Bさんはインターネットを使って、どこか良い発注先はないものか調べることにしました。
できれば直接打ち合わせのできる近場の企業が良いので、以下のようなキーワードで検索します。
キーワードは「板金加工会社 ◯◯市」
検索結果として4つの候補が出てきました。
それぞれ表示されたホームページのタイトルを見てみましょう。
①株式会社◯◯製作所|多品種少量生産の板金加工はお任せください…
②有限会社◯◯テック|精密板金加工のエキスパート企業です…
③株式会社◯◯工業 |◯◯市の板金加工会社…
④株式会社◯◯ |プレス板金・溶接・レーザー溶接・組立加工まで…
Bさんは、まずこの「タイトルの文言」を読んで、気になった文章をクリックし、ホームページを訪れることになります。
Bさんが「小ロットの依頼できる板金加工会社を探している場合」
その場合、最も魅力的に感じるのはやはり①でしょう。
多品種少量生産を得意にしているという強みがしっかりとアピールされています。
Bさんが「高い精度を求める精密な板金加工を求めている場合」
この場合は、②の会社が目にとまるはずです。
「精密板金加工」というキーワードを入れ、「エキスパート」という言葉で専門性を強調しています。
どちらの会社も自社の得意分野を強調し、他社との「違い」を生み出そうと工夫しています。
では、③はどうでしょう。
・◯◯市の会社である
・板金加工を行っている
表示されたタイトルには、この2つの情報しかないため、「どのような特徴を持っている板金加工会社なのか」がBさんにはよく分からないはずです。
これでは、競合他社と差別化をすることができず、自社の得意分野もアピールできません。
お客様が求めている「ニーズ」にマッチングした情報をしっかりとホームページ(タイトルやページの中身)で提示できているかどうかが、「お客様に選ばれるかどうか」の分かれ目になるのです。
中小企業の強みを活かし、ホームページを活用して競合他社と差別化する
一般的に中小企業の強みといえば、以下のようなものが考えられます。
・スピード対応
・リーズナブルな価格
・ある分野に特化した専門性
・特殊な業務への対応
・多品種、小ロット対応
その強みをお客様にとって魅力的に感じてもらえるように、ホームページを使って様々なアピールをします。
そのためには、「ホームページを作る自分たち自身が、自社の特徴や強み、他社と差別化できるポイント」について詳しく理解をしていなければなりません。
ホームページ制作を承ったお客様から、「ホームページを作ってみたら、今まで気が付かなかった自社の魅力に気づくことができました」という感想をいただくことがよくあります。
ホームページ制作作業は、改めて自分たちの会社や仕事について深く考える機会でもあるということですね。
インターネット技術が発達し、営業活動のためのツールとしてホームページを活用することが当たり前になりました。
使う道具は変わりましたが、「お客様の役に立つサービスを提供し、喜んでいただく」というビジネスの本質は、まったく変わっていないということかもしれません。
弊社サービスへのリンク
あなたの会社は大丈夫?自社ホームページをセルフチェックする方法
https://www.d-ic.com/blog/5252
ホームページを作る上での事前準備(初級編)
https://www.d-ic.com/blog/5349
【中小企業】パソコンに詳しい人をホームページ担当者にすると失敗する理由
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リニューアルした方が良いホームページとそのポイント
https://www.d-ic.com/blog/5479